リーダーシップを発揮する社員の具体的な行動8選
その理由を尋ねたところ、こんな返事が返ってきました。
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上司から「任せる」と言われた仕事の進捗状況を報告したら
「ここはこうした方がいい、ああした方がいい」
といろいろ指摘されちゃって…。
これって、わたしには任せられないってことですよね。
だったら、最初から「任せる」なんて言わなければいいのに、と
腹が立ってきちゃったんです。
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みなさまにも同じような経験はありませんか。
わたしは、似た経験をしたことがあります。
入社して3年ほど経過し、仕事に対するやりがいや手ごたえを
感じはじめたころのことです。
わたしも、任された仕事に対し、上司からいろいろ言われると、
「なぜ、ここまで言われなくてはいけないのだろう?」と、
よく腹を立てていました。
そんな時に、先輩から衝撃の一言が…。
「大司さん、そんな戦闘モードで話さなくてもいいんじゃない?」
自分では、戦うなんて気持ちは全くなかったので、
「そんなつもりはないですよ!
部長がわかってくれないから、困っているだけです」
と言ったところ、
先輩は、「それだよ、それ(笑)」と、笑いながら去っていったのです。
戦闘モードって?
先輩が口にした、「戦闘モード」という言葉が気になりました。そこで、先輩が上司と話している時の様子を観察してみると、
わたしと上司が話す時とは、明らかに様子が違うことに気付きました。
先輩と上司の間では、意見が食い違っている時も、
先輩は上司の話をよく聞き、上司も先輩の話をしっかり聞いています。
さらに、わたしと先輩の「話し方」には、大きな違いがあることも発見しました。
先輩は「でも…」「しかし…」「いや…」といった否定語を
全く使っていないのです。
わたしなら「でも、これはこうだと思うんですけど!」と言うところを、
先輩は「ちなみに、私はこう思うのですが、いかがですか?」と、
自ら、上司の意見を聴こうとしていました。
わたしに対しては説得調だった上司も、こんなふうに話す先輩に対しては、
「なるほどなあ、俺はこう思うのだけど、どうかな?」と、
先輩の意見を聴こうとしています。
ここで、先輩の言っていた「戦闘モード」の意味に気付いたのです。
わたしは「上司の意見と、わたしの意見、どっちが勝ちか!」
という戦闘的な気持ちで、話をしていました。
一方、先輩は「より良い成果を出すためにどうしたらよいか」
を念頭において、上司と「意見交換」をしていました。
だから、上司と対等な「議論」ができていたのです。
まず受け入れてから伝える「議論モード」
上司は、部下になんとか成果を出させたいと思い、アドバイスをしてくれます。それなのに、アドバイスに腹をたてて、
「でも…」「しかし…」と、自分の意見ばかり主張する部下だったら、
上司はいい気分になれませんよね。
さらに、部下の主張が自分勝手で、あまりにひどければ
「そこまで言うなら、勝手にすればいい」と、
アドバイスを止めてしまうこともあるかもしれません。
それでは、せっかくの成長の機会を、失ってしまうことになってしまいます。
そのことに気がついたわたしが、決めたことが2つあります。
1)違う意見を上司から言われても、
「でも…」「いや…」「しかし…」とすぐに返さずに、
「そうですね」とまずは“受け止める”こと。
2)その上で、上司に理解してもらいたいことは
「ちなみに、こんなふうに考えたのですが、いかがでしょうか?」
と伝え、自らアドバイスをもらうこと。
さらに、上司と自分のどちらが正しいかを決める「戦闘モード」ではなく、
上司の異なる意見を取り入れながら、より良い成果を導くための、
「議論モード」で話をすることを意識するようにしました。
その結果、自分とは違った視点や思考法が身に付き、
成長の機会がどんどん広がってきたように感じています。
わたしは後輩に、次は
「ありがとうございます。そういう考え方もあるのですね。
この部分は、そう改善してみようと思います。
ちなみに、わたしはこのような理由で考えまたのですが、
それについては、どう思われますか?」
と、「議論モード」で話してみるといいよ、と伝えました。
みなさまにとって、この話が参考になれば幸いです。