リーダーシップを発揮する社員の具体的な行動8選
何だと思いますか。
・目標設定能力
・課題発見能力
・計画策定能力
・コミュニケーション能力
どれも必要ですが、「最も必要な能力は?」と問われれば
“コミュニケーション能力”
だと、わたしは最近、しみじみ感じています。
いくら目標設定能力や課題発見能力が高くても、
部下に伝えて理解させる力がなければ、意味がありません。
わたしの会社では、
「コミュニケーション能力が低いのは、性格が悪いことと一緒!」
と言われるくらいです。
でも・・・。
“部下と仲が悪いわけじゃないし、
コミュニケーションはとれていると思うんだけど・・・”
実は、わたしはずっとそのように思っていました。
ところが、「上司」に求められるコミュニケーション能力は、
単に「仲が良い、悪い」ということではなかったんです。
「わからないこと」「困っていること」は何かを聞く
チームにメンバーが増えた時、わたしは早く仕事を理解してほしいとこれまでの仕事のことを一気に伝えました。
質問を受ければいつでも答え、
必要とあらば作業を手伝うこともありました。
でも、資料を作ってもらったり、
企画を考えてもらったりしても、
「何度も言っているのに、なんでわかってくれないの?」
と思う結果ばかり・・・。
なんとかして「わかってもらおう!」と躍起になって
あの手この手で繰り返し言い続けるのですが、
結果は思うように変わらない・・・。
そんな時、上司がこんなアドバイスをくれました。
「とにかく相手の話をよく聴いて、理解しようとすることだよ」
その言葉に対し、正直なことを言えば、
“だって、何もわかってないから教えてあげているのに、
何を聞けばいいのよ・・・”と思っていました。
きっとわたしが不服そうな顔をしていたのだと思います(笑)。
上司は続いてこう尋ねました。
「今、特にどういうことが伝わらなくて困っているの?」
うまくいかなくて焦ったり、悩んでいたりもしていたので、
部下の様子を懸命に伝えました。
一通りわたしが話した後、上司はこう言いました。
「そうなんだ。どうしたらいいと思う?」
その時に、“はっ”と気づいたんです!
上司は、わたしが「できないこと」や「納得いかないこと」について、
しっかり聴いてくれていました。
「なんで部下の話を聞かなければいけないか」
ということを教えるのではなく、
「わたしが困っていること」をじっくりと聴いてくれたのです。
ところが、わたしは上司にしてもらったように、
部下が何に対して困っているのかを、しっかりと聴くことなしに、
自分の気持ちや考えばかりをひたすら部下に話していました。
相手目線でコミュニケーションをとるリーダーに
仕事をしていると、つい時間に追われて、じっくりと話を聴く時間がもったいないように
感じてしまうこともあります。
「指示を出して、その通りやってくれればいい」
とさえ思ってしまうこともあります。
でも、実際に自分の思いや考えをいったん横において
「ここは、どういう意図でこうなったの?」と聴いてみると、
初めて部下の考え方や理解の仕方がわかります。
わからなくて困っていることは何か。
どういう思いを込めて、その仕事に取り組んでいたのか。
部下の「困っていることを取り除こう」という気持ちで、
相手を理解するよう全身を傾けて「聴く」ことで、
部下がその仕事で成果を出すために解決すべき問題が、
やっと見えてきます。
そして、その問題解決に向けて、部下と一緒に取り組むと、
自然とお互いへの理解は深まり、信頼関係ができるように思うのです。
わたしは、自分の考えや体験を人に伝えることが好きです。
だからこそ、「聴く」前に「話しすぎる」ことが多々起こります。
上司とのやり取り以来、
常に次の言葉を自分に言い聞かせるようにしています。
「自分目線でコミュニケーションをとるリーダーではなくて、
相手目線でコミュニケーションをとるリーダーになる」
…K様、ご参考になりましたでしょうか。
部下の気持ちに寄りそって、話をよく「聴く」スキルを高めることが、
実は遠回りのようで一番の近道だと、上司に繰り返し言われています。
わたしも、まだまだ反省をする日のほうが多いのですが、
部下の成長を思う気持ちを大切に、
自分も一緒に成長していきたいですね!