リーダーシップを発揮する社員の具体的な行動8選
FCEトレーニング・カンパニー講師の平井純(ひらい じゅん)です。
今、私は、ある本を読んでいます。
私にしては珍しく、なんと今回は小説です(笑)
その本は、現在日本でも映画で公開されているものの原作本で、
ある歴史上の人物に関わる本なのですが………
その中で起こる問題が、実際の私達の日常にも当てはまるのではないか、
そんなふうに思う場面がありました。
こ、これは、本物?偽物?
ある日、とある歴史上の人物にそっくりな人が現れました。その人を見た人たちはみんな、
「”彼”のそっくりさんだ、物まねだ」とか
「ずいぶん似ているなぁ。どうやったらそんなに似せることができるんだい?」とか、
口々に彼のことを評するのです。
そして、”彼”は物まね芸人として、世の中に出ることになるのですが・・・
なぜそんなに似ているのかって、実は本物がタイムスリップして
現代に来た、という話だからなんです。
彼は事あるごとに言います。
「私は”本物”だ」ということを。
でも、
「何言っちゃってんの。そんなことあるはずがない」
「さすが芸人さん、面白いことを言うわね」
と、誰一人彼を「本物」だと認めることはしません。
本人がいくら「自分は本物だ」と言ったとしても。
いったい何が問題なのか? 例えば、上司が部下を褒めた時…
一見、小説の中だから面白おかしく書いているように思えます。現に、この小説の半分以上は、コメディのように表現されています。
ただ、ここにはコミュニケーションにおける深刻な問題が潜んでいるような気がするんです。
例えば、上司が部下を褒めた時のことを考えてみると、
上司:「○○さんは、今回の結果、本当に素晴らしい、よく頑張ってくれているね!」
部下:「いえ、自分なんか他の人と比べたら全然すごくないし、
そんな褒められるような仕事はできていません………」
上司が心から褒めた言葉も、受け取る側の部下には届いていない………
逆もあるかもしれません。
いつも失敗ばかりする部下が、上司にうまくいった報告をして、
本当かどうか信じてもらえない………
場面は違えど、この行き違いです。
こんなコミュニケーションの行き違いは、私自身にも本当によくあります。
これは一体、誰の問題なのか? 上司の伝える力? それとも部下の◯◯する力?
小説の例に戻りましょう。この行き違いの問題は、伝える側の「伝える力」が足りないのでしょうか?
もちろん、それもあると思います。なかなか上手く伝えられない時ってありますよね。
では、受け取る側に「受け取る力」に一つも問題はないのでしょうか?
そんなことはありませんよね。
伝える側が、いくら真実のことを言っていたとしても、
受け取る側が正しく受け取れなかったとしたら、それは受け取り側の問題でもあるのです。
もっと言ってしまうと、同じ話を聞いて、人によって受け取り方が全く違ってくることがあるように、
受け取り側の力の問題が大きいのではないかと思うのです。
受け取る力を磨く。上司も部下も、これを意識する。
私がしている研修講師という仕事は、つい「伝える力」ばかり磨こうとしてしまいます。勿論それも大切な事なのですが、参加者の事を正しく理解しないで、
参加者にとって価値のある研修ができるか、と言ったら否です。
どんなに説明がうまい営業マンだって、お客様のニーズが理解できていなければ、
ただの押し売りになってしまうかもしれません。
コミュニケーションなしに成り立つ仕事が皆無である以上、
この「受け取る力」を磨かない手はない、とさえ思っています。
ではどうやって磨くのか?
色々な考え方がありますが、ここでは一つだけ紹介します。
コミュニケーションはまず、量より質
私は、コミュニケーションは、まず「質より量」だと思っています。色々な方の話を真剣に聞いて理解して・・・の繰り返しで
間違いなく磨かれると信じています。
その為には、自分と仕事内容や価値観の違う方と触れ合う場を作り、
色々コミュニケーションを取ってみることが重要です。
実は、研修って、この力を磨くのにうってつけなんです!
自分とは違う考えを持った方々と触れ合うチャンスなんですね。
少しずつの積み重ねが、皆さんの「受け取る力」を実現させますよ!
早速、トライしてみてくださいね!
このコラムが皆さんの「働くをおもしろく」するお役に立てれば幸いです。
セミナーなどでお会いできるのを楽しみにしております。
以上、平井 純(ひらい じゅん)でした。
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