リーダーシップを発揮する社員の具体的な行動8選
新米デザイナーあるある
皆さんは、意図がよくわからないまま手を動かしていませんか?
デザイナーが頼まれがちな「このバナーを作って」「ここのアイキャッチを良くして」などの指示に対して、反射的に
「わかりました!」と言ってすぐに作り始めてしまう。
よくある光景だと思うのですが、私はこれで大失敗しました。
間違った指示受けを続けていたら
私はWeb制作会社出身の人間です。
制作会社では、制作指示は社内のディレクターを介してデザイナーへ伝わります。
ディレクターを介しての伝達はデザイナーに最適化(トンマナ、制作サイズや形式など)されているため「反射的に作る」前述の方法でも大きな問題は起こりませんでした。
でも、、、
FCEトレーニング・カンパニー入社後は違いました。
仕事を任されたぞー!と思ってしっかり文字詰め、写真やイラストまで配置して完成!
と
意気揚々と提出された制作物たちは、ボツ…または何回も修正しないと使い物になりませんでした。
修正に余計な時間を使ってしまうため、やるべき仕事に手が回らず、結果的にクオリティが落ちてしまったこともあります…
さらに、上司にもコミュニケーションコストがかかります。何回も修正指示を出すのは大変なタイムロスです。
他人の時間を奪ってしまい制作物もパッとしない状況……私は、ものすごく落ち込みました。
いつも大好きなSublime text(コードエディタ)も少し嫌いになりました。
指示受けの仕方を復習してみた
落ち込んでばかりではどうしようもないので、入社直後に研修があった事を思い出し、「指示の受け方(TEAR)」の動画を観て現状と照らし合わせました。
指示の受け方(TEAR)とは…指示受けの4つのポイントの頭文字を語呂合わせしたもの。
==========
指示の受け方(TEAR)
T-TakeMemo(メモを取る)
E-Expect(期待レベルを明確にする)
A-Ask(質問する)
R-Repeat(復唱する)
==========
指示の受け方が上手い人は、このポイントを押さえています。
照らし合わせてみると…私は指示を受けた後すぐに「承知しました!」と返事をし、その後完成まであまりコミュニケーションを取らない……
という状況が発生していることに気づいたのです。
これは、「EXPECT(期待事項を明確にする)」が出来ていないのではないか?
ハッとしました。
私は、指示をそのまま受けてしまい、「聞き返す」ことが足りていませんでした。
これでは制作の意図がわからず、ピントのずれた制作物ばかり作ってしまいます。
指示受け方法(TEAR)を実践してみた
まずは、指示を受ける時に「制作の背景」を聞いてみることにしました。
電話で、「制作物によって何を実現したいか」「ベンチマークしている他社サービスはあるか」など、突っ込んだところまで
聞き出していきます。
制作物が使われるシチュエーション、誰がこの制作物を見るのか、など細かく意図を探るための質問をしていきました。
ときには、指示を出してくださる方が「デザインのプロではないから色やイメージについては答えられない…」
という場合も。
そんなときは、サンプル的な画像を提示し、イメージに近いものを選んでもらうことで、すり合わせが出来るようにしました。
デザイン業務がスムーズに!
このように「指示受けの改善」を行った結果、早い段階で方向性の違いに気づくことができ、軌道修正が出来ました。
意図が確認できているため、ある程度完成してからは修正の回数も少なく、大枠を修正しなければいけない状況が少なくなったのです!
野球で言うと、練習もしっかりしてきて、ストライクゾーンがわかり、その狙いをあまり外さなくなってきた、という感じでしょうか。
「わかってきた、わかってきた…… 楽しい~!!」
ってなる感じです。(伝われ~)
自分の作ったものを評価していただけると、「正しく努力出来ていたんだ!」とわかってすごく嬉しいです!!
クリエイティブ職にこそ必要な考え方
「EXPECT(期待事項を明確にする)」は、具体的な成果物が存在するクリエイティブ職にこそ必要な考え方なのではないでしょうか!
デザイナー以外でも、エンジニアなら仕様を固める、イラストレーターなら指示書の内容を固める、コピーライターなら文字数や口調、書式を揃えるなどなど、幅広く使えますね!
もちろん、営業でプレゼン資料を作るとき、会議の資料を作るとき、店頭でPOPを作るとき日常的な仕事のなかで、活かせるスキルだと思います!
私の場合は、期待事項を明確にしたら、デザイン業務が快適に…だけでなく、すごく楽しくなりました!
もしかすると、「なんだか仕事がうまくいかない…」と現在進行形で悩んでいる方も、「EXPECT(期待事項を明確にする)」を見直してみることが、仕事が楽しくなるヒントになるかもしれません!
これからも、意図を理解してから手を動かすように、しっかりボールを投げて、キャッチして、を繰り返していこうと思います!
以上、神山でした。
PS
制作会社時代は、間に何社かの企業を挟むため伝言ゲームになり、意図はもちろんヒントすらもらえず、正解が見えずに闇の中を進んでいた時もありました。
FCEトレーニング・カンパニーの皆は違います。
一介のデザイナーにも、背景や意図を伝える努力を惜しまず、とことん付き合ってくれます。私もしっかりと制作物で返していきますね!