2021.02.19 2024.11.19
  • チーム・組織づくり

新記録と涙

【目次】

皆さん、こんにちは!ちっちゃなころから〇〇で、と聞くと、「悪ガキ」を思い出す世代ですが、正解は「泣き虫」のFCEトレーニング・カンパニー平井です。

さて、前述の通り、私は子どもの頃から泣き虫で有名だったと、親や親戚から今でも笑い話として言われます。
涙を流す理由にも色々なものがありますよね。

「悲しくて流す涙」「痛い、辛い気持ちから出る涙」「嬉し涙」そして「悔し涙」

私が関わったとある研修で使用されたVTRの中に、とても印象深いものがありました。

新記録と涙

それは、ある広島の保育園を取材した映像。その園には、決して破られることがないであろう「一人長縄跳び」の記録がありました。
その記録は、1,200回を超えています。ある女の子(みさきちゃん:仮名)が、果敢にもその記録に挑みました。

休み時間が終わってからも跳び続けた結果、何と記録は1,500回を超えるという新記録が誕生!
みさきちゃんは、嬉しくて嬉しくて友だちや先生に実に誇らしげな表情です。

ついに記録が破られた…!子どもたちの間では、そんな空気感でいっぱいになっていました。

そんな中、次の休み時間に別の子(まいちゃん:仮名)が長縄跳びにチャレンジします。
まいちゃんは、みさきちゃんよりも1つ年下の子です。

この子も休み時間を終えても跳び続け、何と記録は1,900回を超える大記録になりました。
まいちゃんは、一躍みんなの注目の的に!

一方、最初に記録を出したみさきちゃんは、その記録を耳にすると、外で遊ぶ時間になっても、休み時間になっても、一向に外に出てこようとはしません。

いつしか、みさきちゃんの目にはうっすらと涙が浮かんできていました。

先生が言った一言

みさきちゃんの涙を見て、先生はどんな言葉をかけたと思いますか?
慰めの言葉でしょうか。それとも、更に頑張るように励ましたのでしょうか。

先生は、他の園児を集めて、こう言いました。

「みさきちゃんの涙は、『悔し涙』と言って、本気で頑張っていないと出ない、とてもいい涙なんです」
「まいちゃんも、 みさきちゃんがいたから頑張れたと思うよ」

ここまでVTRを見ていて、胸に突き刺さったものがありました。『悔し涙』は、本気で頑張っていないと、出ないんです。

私自身、社会に出てから本気で悔しいと思ったことって、どれくらいあっただろうか。
恥ずかしい話、数えるほどしかなかったと思っています。同時に、それだけ本気でぶつかってこなかった、
と、何とも情けない気持ちになりました。

さすがにここまでは思っていませんでしたが、極端に言えば「まだ本気出してないだけ」とでも言わんばかりで、何とも情けない。

結果はもちろんのことですが、その過程において、どれだけ全力を尽くしたかどうか。
それが自分自身の成長を決定づけるのだと本当の意味で身をもって知ることができたのは、実はほんの最近の話なんです。

今この瞬間、自分は全力を尽くしているだろうか。みさきちゃんの涙を通じて、自分自身に問いかけ続けていきます。

新記録樹立、その後

実は、映像にはまだ続きがあるんです。
みさきちゃんよりも年下のまいちゃんは、自分が新記録を出したことで塞ぎ込んでいるみさきちゃんにどんな声をかけていいか戸惑っていました。

そんなまいちゃんに、一念発起した表情で近づくみさきちゃん。
なんと、「2人で一緒に10,000回を目指そう」と告げて一緒に縄跳びを始めたんです。

その結果までは映像に収められていませんでしたが、お互いに本気でやったからこそ、更に高みを目指そうという気持ちになったんですね。

感動のあまり涙が出てしまいました。そして、子どもたちからたくさん学ばせていただきました。
以上、FCEトレーニング・カンパニーの平井でした。

PS
子どもたちの成長のために、何千回と縄跳びを回した先生にも本当に頭が下がります。
未来をつくる子どもたちのためにも、自分自身のあり方や行動を振り返り、身が引き締まる想いがしました。

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この記事を書いたコンサルタント

株式会社FCE (編集部)

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